生きることと死ぬこと
人にとって最も大切な心
「命の尊さ」への感謝
東京都国分寺市に開山された大無量寺は、鎌倉時代の親鸞聖人を宗祖とする浄土真宗のお寺です。
日本人は、他の国には真似できないほど勤勉で、思いやりのある、犯罪の少ない、平和な国民性で世界に知られています。
その誠実さと優しさの心は、健全な自尊心の表れです。
人は自尊心が損なわれると、心が荒廃し、言葉や行動が粗暴になり、人の心の痛みに鈍感になっていきます。
嫌な目にあった時、人を責め世の中を責め、悪口を言い続けると、それが正当な行為であるかどうかに関係なく、自分の心が荒んでいきます。
何かを悪く思うことで、実は、自分自身の自己肯定感が削れているのです。
人は自己肯定感が削れている時ほど、周囲に悪意をまき散らす傾向があり、それによって余計に自己肯定感が削れてしまうという悪いサイクルに入りがちになってしまいます。
悪いサイクルに入らず、健全な自己肯定感を育むには、まずは自分にとって最も恩愛のある、大切な方への感謝です。お墓参り、ご葬儀やご法事を通じて、日本人は生活の中で当たり前のように感謝の心と健全な自尊心、そして心の安らぎの素を自然な形で代々培ってきました。
大無量寺では、亡くなった方への感謝の気持ち、亡くなった方の命を大切に思う心の底にある「菩提」を大切にし、命の尊厳、命のかけがえのなさ、そしてその命への感謝の思いを通して供養しています。